ユウ便り

森林教室、全力で講師をしました。

昨年末、県内の小学校での森林教室に講師として参加し、全力で森林・林業愛を叫びました。

その時の様子は、小学校のブログでも紹介いただいています。

小学校での森林教室

全校児童208名

今回の森林教室は、階上町立赤保内小学校の1~6年生 全208名の児童が対象です。
内容は、前半は座学で森林・林業を学び、後半は木工体験教室という流れ。
1・2年生、3・4年生、5・6年生に分かれて、学年に応じた教室を行いました。

イベントの主催は三八地区林業・木材産業振興協議会で、役所が事務局を務める団体です。

森林教室で思い出すこと

この話をいただいた時に率直に思ったことは、

自分がこれまで受けた役所主催の森林教室は、つまらなかったなぁ

ということ。

そんな私も前職の役所時代に学生や社会人向けに森林教室を実施することが度々あり、役所的に伝えたいことをてんこ盛りにして、つまらない授業をしていた苦い思い出が…

そこで、今回の森林教室は参加した子ども達にとって「少しでも森林・林業を身近に感じてもらい、意識するきっかけとすること」を念頭に座学部分の組み立てを行いました。

言い換えると、役所時代には一生懸命伝えようとしていた「役所的に重要なこと」をほぼ排除し、子ども達が興味関心を持つ内容に全振りするよう心掛けました。

森林との接点

木のポケモン

そこで、まずは小学2年の長女に学校の流行りを聞くと、
どうやら「ポケモン」が熱いらしい。
これは高学年であってもみんな夢中とのことでした。

そこで少し調べてみたのですが、私が知っている初代のポケモンは151種類いましたが、現在は約1,400種類まで増えている!

その中で、「木」のポケモンは何種類いるのかカウントしてみましたが、結果はたった4種類しかいないという驚きの事実が…
1,400種類もいてたったの4種類ですよ…

一方で、「草」タイプのポケモンは128種類。

あまり知られていない?森林の役割

日本の森林面積は国土の約70パーセントを占めていて
草地の面積よりもはるかに広大な面積を有しているのに
1,400分の4ですよ…

・二酸化炭素を吸収してくれる
・木材を生産
・天然の水瓶
・生物のゆりかご
・キノコや山菜をもたらしてくれる …など

こんな多面的な機能が森林にはあるのに!ですよ…

森林への理解を深めるには、

▷子ども達への森林教室
▷木工体験
▶︎ポケモンのキャラデザイナーに森林・林業の重要性を知ってもらい、木のキャラクターを量産&子ども達が木のポケモン増し増しのゲームをプレイ

1番下を選ぶのが有効だったりして…?

そんなことを考えながら、これらの事実を織り込んだクイズを出すことにしました。

アイスブレイクとして出題したポケモンクイズは大いに盛り上がり、
「今日は、1,400分の4しかいない貴重な森林や林業の話をします」とつなげたところ、みなさん興味津々で最後まで聞いてくれました。

森林教室の様子

1・2年生

森林教室でクイズ
アイスブレイクでは様々なクイズを出題
八幡馬に絵付する子ども
地域の郷土玩具「八幡馬」に絵付け
スギ材の八幡馬
スギ製の八幡馬を使用
十人十色の八幡馬
十人十色、個性が光る

3・4年生

3・4年への森林教室
ヒバの組子体験
ヒバの組子体験
クリスマス仕様に飾り付け
クリスマスが近かったのでモールなどクリスマス仕様の飾り付け

5・6年生

5・6年への森林教室
スギ製のスツール・プランター
スギ製のスツールかもしくはプランターを製作
かなづちで木工
金槌を使用して各自製作しました

帰り支度の際に

森林教室が終わり 帰り支度をしていると、帰宅する児童さんと玄関付近で遭遇し、

「キコリの先生、今度はいつ来るの?」
「お母さんに楽しかった今日の出来事を話す!」
「また来てね!」

…と、30~40人の子たちがそれぞれ声をかけてくれたことが とても嬉しく、すこし泣きそうになりながら家路につきました。

お礼のお手紙

後日、児童の皆さんから感想をいただきました。

・木がとてもいい香りだった。
・家に持って帰ると、家族から「キレイ」「かわいい」と言ってもらえて嬉しかった。
・階上町には、たくさん木の種類があることを学べた。
・僕たちが自然を守っていかなければ、木工品の材料もなくなってしまうので、大切にしていきたい。
・この学習で木の大切さや、何に使われているのかがよく分かった。
・これからは、木で作られている物1つ1つを大切に使って、生活していきたいと思った。

いろいろ反省点はありましたが、次につながるとても貴重な経験ができたなと手ごたえも感じました。

また、改めて人前で話すのは楽しいなと感じることができました。
今後も機会があれば全力で森林・林業愛を伝えていきたいと思います。