ユウ便り

岐阜産まれ、青森育ちの寒冷地向け薪ボイラー その1

この冬、岐阜にある薪ボイラーメーカー

「株式会社森の仲間たち」さん

と協力して寒冷地用薪ボイラーの開発試験をこの冬に実施しました。

今日はそんな話。

Yew Villageでは、下記のボイラーも導入しています。

国産の薪ボイラー「MB-8」

「森の仲間たち」さんは社長が森さん。

とてもわかりやすい社名です。

「森の仲間たち」さんは、外国製の薪ボイラーを輸入、販売、施工を行っていますが、
数年前から自社製の国産薪ボイラー

「MB-8」

を開発・製造し、試験販売を行っています。

外国製を輸入、販売するだけでなく、

国産薪ボイラーにこだわって自社で一から作り上げてしまう技術力とチェレンジ精神には脱帽です。

しかも、排気ガスを再燃焼させて熱を効率的に利用する二次燃焼機構を取り入れていたり、
ボタン一つでお風呂のお湯はりや暖房のON、OFFを行えるなど、
薪ボイラーが普及している欧州の最新の機能を取り入れた使いやすい機種となっています。

設計から開発まで試行錯誤を自社で繰り返し
実績もノウハウも十分なので、万が一のトラブルにも即座に対応していただけます。

国産品なので、海外製品にありがちな
「部品をお取り寄せに数か月かかります…」というようなことも心配なし。

機械ものは大なり小なりいつかは必ず故障します。

導入時の価格の安さだけで決めるのではなく、
故障時のアフターも含めて検討する必要がありますが、
その観点からも安心して導入いただけるものだと思います。

なぜ薪ボイラーか?

Yew Villageでは、起業時から事業の中核として、
薪ボイラーの施工販売を位置付けています。

なぜなら、山の資源を無駄なく、価値を最大化するために必要だから。

丸太の中心の部分は、
建築材や家具材等に活用し、
端材は燃料として無駄なく使うためにも、
薪を燃料にして給湯や暖房が可能な薪ボイラーが不可欠だと思ったからです。

また、薪は自給可能なエネルギーなので、
コロナや戦争など、抗うことができない外的要因により
価格が高騰する電気代や灯油代に家計を左右される必要がありません。

薪ストーブは夏場はオブジェにしかなりませんが
薪ボイラーは一年を通して使用することができ、給湯も暖房もこなしてくれます。
使わない熱は蓄熱タンクにお湯としてためておけるので、
夏場は1週間に1~2回程度薪を燃やせば快適にお湯を利用することができます。

※薪ストーブには強力な温かさや炎を楽しめるなど、薪ボイラーにはない魅力があり、Yew Villageでも取り扱っています。

寒冷地への導入・運用の課題

薪ボイラーの機能だけでなく、
森社長やスタッフの方の人となりや技術力に一目ぼれし、
森の仲間たちの薪ボイラー「MB-8」を導入することとしました。

しかし、導入にむけた打ち合わせを行っている中で、
現行機を青森のような極寒地で使用するには以下のような点が課題として浮かび上がりました。

  1. 一日の薪入れ回数を2回程度にしたい。
    • Yew Village展示場で暖房と給湯を賄うには5~6回の薪入れが必要
    • 寒い冬に薪を入れるために外に出る回数を極力減らしたい
  2. -15℃以下でも凍結の不安なく運用したい。
    • 配管が電熱線と保温材の併用で凍るリスクを軽減

そこで、

北国の寒い冬でも快適に使用できる国産薪ボイラーを一緒に開発させていただくことになりました。

それはちょうど今から一年前の話。

次回以降、デモ機の据付や試験の様子、機能についてご紹介いたします。