PANADERO

【薪ストーブ PANADERO】なぜパナデロの薪ストーブなのか

PANADERO JAPAN

当社では、パナデロ社(スペイン製)の薪ストーブを取り扱っています。
今回は、なぜPANADEROなのか、どんな魅力があるのかをお伝えします。

スペインの老舗 薪ストーブメーカー

パナデロは、薪ストーブ製造において65年以上の経験を持つ、スペインの老舗メーカーです。

最先端の技術と設備で、設計から製造(組立部品を含め100%自社工場で製造されています!)・燃焼試験までを一貫して自社で行うことで、リーズナブルな価格帯を実現しています。
さらに、全販売モデルは、厳格なヨーロッパの品質基準を満たした高品質な製品です。

山林の金銭的価値はいくらか?

スギ1本の価格は?

50年育てられた胸高直径40㎝、高さ25mのスギの木。 
1本の金額はいくらでしょう?

森林教室など人前で林業話をする機会が度々あるので、講義の冒頭に必ず質問をします。

3万円! 5万円! 10万円! 30万円! 100万円!

決まって、競りのように威勢よく金額が跳ね上がります。
これまで、さまざまな場でこの質問をしてきましたが、答えを当てた方はゼロです。

 答えは、1本3,000円。  

答え合わせをすると参加者は一様に目を丸くして、その安さに驚きます。
半世紀、大事に育てられてきてたったの1本3,000円です。

昭和から現在までの木材価格の変化

実はこの価格、森林所有者が業者に立ったまま木(「立木」という)を販売し、得られる金額。

伐採業者は、市場価格から伐採や運搬経費を差し引いて立木を購入するので、その金額が1本3,000円という金額となってしまうのです。
この価格のことを「山元立木価格」と言います。

伐採を見込んで植林された人工林の多くはスギです。そのスギの価格は、昭和55年のピーク時は今の約7倍の22,000円/㎥程度でした。しかし、海外からの安価な木材の流通などにより国内の木材価格が下落。

そのため、山林が手入れされずに放置されたり、伐採した後に植林されず、ハゲ山のまま…という状況が散見されます。

日本の山を活かす薪ストーブ

山と人の距離

かつて「里山」と呼ばれていた地域の山林は、炊事や暖房用としての薪や住宅の木材として、また、きのこや山菜など食料の源として、山と暮らしの距離が近く、人の手が適度に入った場所でした。

しかし現在では、次のようなケースが増え、山と人の距離が離れている状態です。

木材価格が安価なため、木材として販売しても安価で引き取られるため、山に価値がほとんど感じられない
子どもの代で、農山村から都市部に住居を移し、先代から所有していた山林は所有者が引き継がれず放置される
そもそも、生活の中で木に触れる機会が無いので、山への関心がない

Yew Villageの使命

人々の暮らしを支える生業としての林業。
その在り方や暮らしとの結びつきを見つめ直したい。

そのような想いを抱く中で、Yew Villageでは
大切に育てた「樹」を、暮らしを支える「木」として、適材適所に活かしきるための取組 を、少しずつ進めています。

例えば
柱や梁になる部分は建物の骨組みとして、
製材した板は壁板や床材として、
板材を取った脇の部分で下地材として、
多様な用途に活用することで、丸太一本を余すことなく利用し、一棟の建物を丁寧につくる。

また、建築に向かない曲がったり癖のある部分は、テーブル板や木工の材料に。

そして、建築材の端材やテーブル板や木工としても利用できない部分は、薪ストーブや薪ボイラーの燃料「薪」として利用する。

このように、 一本の木を余すことなく、適材適所に利用し、価値を最大化 できれば、山林所有者に今よりもはるかに高いお金を出して、立木を買うことができるようになる。

そうなれば、山林所有者の山への価値観が変化し、適度に整備された森林が広がると信じています。

言い換えると、この一連の「小さな林業」を実践しながら山の価値を高めていくことが、私たちの使命 だと感じています。

針葉樹の薪を活用する

巷の薪ストーブに関する情報や噂を耳にすると

薪として最良の樹種はナラ。スギは火持ちが悪く最低の木。

…というレッテルが貼られています。
また、スギなどの針葉樹の薪は火力が強すぎるため、薪ストーブを痛めてしまうという話もよく聞きます。

しかし、私たちの目指す「小さな林業」の取組には、スギの薪の有効活用が不可欠であると考え、それを叶えてくれる薪ストーブを探していたところ、
針葉樹を広葉樹のようにトロトロと燃やせる薪ストーブ「PANADERO」
に出会うことができました。

 PANADEROの薪ストーブの特徴 

機能面
・鋼板製で鋳物製の薪ストーブよりも高温に強い。
・煙突にドラフトスタビライザーという吸気量を自動で適正量に調整してくれるシステムを設定することで、火力が強く一瞬で灰になってしまうスギの薪を、くべるだけで広葉樹のようにトロトロと燃やすことが可能。

デザイン面
・ガラス面が大きく、和洋どちらの部屋にも調和するシンプルなデザイン。

薪ストーブからつくる未来の山

手入れされた山では、樹木が深く根を張れるようになり、土壌や雨水を適度に保てるようになります。土壌環境が整うと、木を含めた植物が生長し、多様ないきものが棲まう場になり、生態系が安定していきます。
長い目でみれば、地域を守る山として機能し、山と木と人がイキイキする「里山」を再びつくることにつながります。

そんな可能性を大いに秘めているからこそ、PANADEROの薪ストーブを皆様にご紹介しています。

【薪ストーブ PANADERO】薪ストーブ・パナデロのデザインと機能性 当社では、パナデロ社(スペイン製)の薪ストーブを取り扱っています。 今回はデザインと機能性についてご紹介します。 大きなガ...
【薪ストーブ PANADERO】DINAK社の煙突とドラフトスタビライザー 当社では、パナデロ社(スペイン製)の薪ストーブを取り扱っています。本体の薪ストーブの性能を最大限活かすために、実は煙突の性能が重要です...
【薪ストーブ】薪は針葉樹?広葉樹?薪の特徴や薪ストーブに入る薪の大きさはどのくらい? 薪ストーブに欠かせない燃料の薪。「針葉樹はよくない」今回は薪についてご紹介します。 薪の種類と燃焼の特徴 広葉樹と針葉樹 ...