KEDO

薪ボイラー&蓄熱タンクの施工 その2

今日は、Yew Village展示場の薪ボイラー&蓄熱タンク施工のつづきです。
ちなみに、前回までの記事はこちら。

薪ボイラーの蓄熱タンクをアップグレード 前回のブログで、薪ボイラー「KEDO」を弊社事務所に導入したことを紹介しました。今回は、「蓄熱タンクを新しくする」というお話です。 ...
薪ボイラー&蓄熱タンクの施工 その1 今日は、京都まで先日、引き取りに行った蓄熱タンクを据え付けるというお話です。 薪ボイラー及び今回導入した蓄熱タンクについては、こ...

施工の内容

  1. 新たに導入した蓄熱タンクを屋内へ設置  
  2. 薪ボイラーを玄関脇に移設 ◀︎ 今回の記事はココ
  3. 薪ボイラーと蓄熱タンク、暖房器具への配管

薪ボイラーを玄関脇に移設

薪ボイラー設置箇所の造成

薪ボイラーの引っ越し先は、もともとは花壇だった場所。
玄関に隣接し、リビングの窓正面でもあります。
これによって、薪をくべる時間が大幅に短縮できるようになります。

作業は、前回に引き続き、土木作業が続きます。

薪ボイラーの設置場所に砕石を転圧
花壇の土を撤去し、砕石を転圧。打設の準備を進めます。
薪ボイラーの設置場所にコンクリートを打設
ダンプでガガーっと一気に打設。前回、室内打設の際は一輪車の往復だったのでかなりの省エネ!
薪ボイラーの設置場所。打設2日後。
打設して2日後。少しまだら模様が残りますが、よしとします。

薪ボイラーから蓄熱タンク間の配管

薪ボイラーと蓄熱タンクが所定の場所に収まったので、いよいよ配管です。
今回は、昔ながらの材料:お湯配管用の鉄管(HTLP)と最近主流となりつつある最新の材料:ポリエチレン樹脂管(アルミ三層管)をハイブリットで組みます。

HTLPとアルミ三層管

HTLPは、鉄管の内部を耐熱性樹脂で覆っていて、耐食性・耐久性に優れます。
鉄管を曲げられないので、継手で90°ずつ角度を変え、配管を進める必要があります。

一方、最近主流となっているポリエチレン樹脂管は、管に柔軟性があり自由に角度を変えられるため、継手をほとんど使用せずに配管を進めることができ、鉄管の配管よりも短時間で施工することが可能です。
ちなみに今回使用した材料は、樹脂の間にアルミ補強層が加わり、耐熱性能が高いものです。

ハイブリットとした理由にもつながりますが、バルブや計器類がたくさんぶら下がり、配管に荷重がかかる区間は鉄管を使用し、それ以外の区間はアルミ三層管とすることとしました。

展示場に咲くヤマユリ
気がつくと、季節はすっかり夏

HTLP|ねじ切り

配管のねじ切り機
30年選手の電動ねじ切り機を使用し、作業を進める
ねじ切り機の刃
パイプを回転させ、溝が切られた刃を通すことで、鉄管にねじ山をつくることができる
配管用鉄管の面取り
ねじ切りが完了した鉄管の内部樹脂を面取り
配管の水漏れ防止処理
ねじ山にシールテープを巻き、水漏れを防ぐ

HTLP|配管

配管の必需品、パイプレンチ
配管の必需品 パイプレンチ
薪ボイラーの配管組み上げ(前面)
完成形を頭でイメージしながら、一本ずつねじ切りをして組み上げていく ボイラーはKEDO
薪ボイラーの配管組み上げ(後方)
後ろから見るとこんな感じ 
薪ボイラー配管の作業風景
ねじ切りの機械は雨がご法度のため、テントをかけながらの作業

アルミ三層管|配管

薪ボイラーの配管(アルミ三層管)
鉄管区間が終わり、室内にある蓄熱タンクまでの区間は、アルミ三層管を使用
アルミ三層管のコーナー部分
建物のコーナーを曲がり室内へ向かう 

アルミ三層管を使用してみて、鉄管に比べて明らかに作業時間の短縮となりました。
ねじ切りが不要で切断が容易、軽いので、作業はとても楽です。
また、パイプに保温材が最初からついてるので、保温処理不要も良いです!

でも、一点だけ施工に関してデメリットがあります。
それは、継手が一度きりしか使えないということ。

例えば、締め付け工具で締め付けミスをした場合や、配管経路を間違っていた場合は、廃棄して新しい継手を使用する必要があります。そしてこの継手が結構いいお値段がします。
仮に、鉄管で配管経路を間違ってた場合は、継手を再利用することが可能ですが、樹脂製のパイプはそれが許されません。
特に今回使用したパイプの径が32Aとそこそこ大きめの口径を使用したため、一度ミスをすると5,000円以上の金額が一瞬で飛んでいくので、ドキドキしながら作業を進めました。

それでも、施工性はすこぶる良好なので、これからも使用していきたいと思います。

今回はここまで。
次回は蓄熱タンク周りの配管や暖房配管について、お知らせする予定です。